読後ノート「見知らぬ人」紗倉まな
どうもこんにちは。
毎週水曜日は深夜ラジオが大渋滞。
TBSではオズワルドから南キャンの山ちゃん、ニッポン放送は佐久間さん、そして、TOKYOFMではダウ90000の蓮見くんとセクシー女優の紗倉まなさん。
水曜日だけで、7時間ラジオを聞いていることになります。こうして時間数を活字にすると、いよいよ働いている場合じゃないな、と思えてきますね。
中でも蓮見くんと紗倉さんの「AuDeeCONNECT」がかなりいい。
蓮見くんの悪態や物申す角度がかなり鋭角でそれに呼応する紗倉さんとのやりとりがいい。
何年か前に終わってしまったニッポン放送の「朝井リョウ高橋みなみのヨブンのこと」によって出来た穴を埋めてくれるような番組なんです。
朝井さんのひねくれた視点からの発言が真っ直ぐなたかみなとぶつかる感じが爽快で大好きな番組だった。時々、ボルタリングしながらの収録や、インフルエンザの予防接種を収録中に受けたり、と言う斜め上な企画も良かった。
蓮見くんと紗倉さんのやりとりが朝井さんとたかみなの応酬を思い出します。
そんなAuDeeCONNECTでカルチャー紹介コーナーに登場したのが、「群像 2022年 11 月号 」に掲載されている紗倉さんの中編小説「見知らぬ人」
感想メールを送るために早速読んでみました。ちょっと語彙力と漢字力が必要で、感覚的な比喩が多いのが特徴的な文章でした。
旦那(智充)の友人(康)の結婚式で出会ってしまった旦那の不倫相手。いつのまにか居なくなっていた旦那を旦那の不倫相手と探しに神保町を歩き回ることになった那月。
不倫相手の女にとって智充との不倫はなんだったのか、淡々と理路整然と聞かされるうちに、段々と自分に発せられている言葉のように那月に突き刺さり始める。
何事もないかのようにドラッグストアに入り、何事もないかのようにカレーを食べる。
結局帰ってこない旦那を待ち続ける那月の携帯には時々見知らぬ番号から「旦那さん、帰って来ましたか?」とメールが届く。
この作品の感想を書こうとキーボードに指を乗せても、不思議となんの言葉を浮かばず、一字も打てませんでした。
感想をなにも持たなかったのだろうか、なにも感じなかったのか、と不安になり2度、3度と読みました。
確かに読んでいる時には何かを感じ、考えているのですが、それを言葉にしようとすると、なにもなかったかのように、言葉が一つも出てこないのです。
感想を書くことに頭がいきすぎると、逆に読んでいる活字が頭に入って来ません。こりゃ、本末転倒です。
この手の作品には極たまに出逢います。
読んでいる最中、観ている最中、聴いている最中には感じることがあるのに、それを言語化して残そうと手帳を開くと、なにも書けないのです。
なにも書けないことは、感想がないこととは違います。
この作品も、少し文体が私とは合わないところはありますが、好きな言葉、好きなシーンはありました。
しかし、それがどう好きで、どう感じたかと言葉にできないのです。
感想が書けないのでラジオの方にはメール出来ませんが、抱いた感想を言葉で書けない作品があるということは、どこかに残しておきたかったのです。
しばらく時間を置いて読み返してみると、その間に自分がしていた経験(この場合、不倫の経験でないといいですが…)と相まって何か掴めたりすることもあります。
なにも焦って無理やり言葉にすることもないですね。
今日は、読んだものの感想が書けない、という言い訳をくどくど書いただけです。
それでも1470字書いてるんですから、どれだけ無駄が多いことか…
では、こりゃまた失礼いたしました。