園田くんみたいに二階からぶちまけてみたい
どうもこんにちは。
雨の休日に家にいることほどもったいないことはないと思う。
雨の日にちょっと濡れながら、普段とは違う感覚の街を歩くのは楽しい。そして、何よりもどこに行っても空いている。
この間の雨は、ちょっと大きなショッピングセンターに出掛けた。
本屋を回ったり、文房具をみて、当てもなくふらふらしていた。帰ろうかと思ってた出口に向かうと、さっきよりも大降りになっている。
雨宿りのつもりで、目的なくショッピングセンターを歩く。すると、普段なら気にも止めないゲームセンターの騒々しい明かりが気にかかった。
ちょっと前に読んだ芥川賞受賞作の「この世の喜びよ」のことが頭にあったのか、それとも、ダウ90000の舞台(観劇ノート「また点滅に戻るだけ」 - AM1:00-3:00)がゲーセンを舞台にしていたからなのか。
普段だったら入ることもないゲーセンに入って、しかもずいぶん長い間、やってこなかったメダルゲームをやってみる気になった。
500円で100枚くらいのメダルを買って、桃鉄のゲーム機に座った。
どうせ雨宿りだし、30分の暇潰しになればいいと思っていたのだが、20分後には当たりに当たって倍以上の1200になった。
使いきるには時間がかかるだろうし、しかし、もう帰りたい。仕方なしにメダルバンクを作った。この歳になって、新しいメタルバンクを作るとは思わなかった。
最後にメダルゲームをやったのは小学生の頃。
ヨーカドーの一番上に小さいゲーセンがあり、狭いスペースにメダルゲームコーナーがあった。
前後にスライドする台にメダルを落とすタイプの花形のゲーム機にみんなが集まる中、私はじゃんけんをするだけのゲーム機をひたすらやっていた。
グー、チョキ、パーのどれかのボタンを押して、粗いドットの画面に映るグー、チョキ、パーに勝つかどうかというごく単純なものだった。
私は飽きることなくひたすらじゃんけんをしていた。しかし、じゃんけんそのものが楽しかったわけではなかった。
じゃんけんの結果を毎回毎回、ノートに付けて、ゲーム機が出す手の法則性を見いだそうとするのに一生懸命だったのだ。
3つしか無いものの法則を見つけ出すのは簡単なように見えて、難しい。
学校から帰ると毎日のように踏み切り向こうのヨーカドーに行き、門限ギリギリまでじゃんけんしていた。
しかし、長いことやっても法則は見つからなかった。
今、調べれば、必勝法や法則性などがネット上にあるのだろうけど、それはしない。
あんなに一生懸命じゃんけんしてはノートに記して、と繰り返していた私に、なんだか申し訳ない。
それに、今の私には、そんな必勝法など無くても、1200枚という、およそ使いきれるかわからない量のメダルがあるのだ。
そんな必要はもうない。
では、こりゃまた失礼いたしました。