「向かいのバズる家族」第8話と昨今諸々
どうもこんばんは。
いや、おはよう、なのかな。
ここ最近、何があったか思い出してみる。
巷には、政治家の失言や芸能人の恋愛スキャンダル、薬物スキャンダルで溢れている。
もっとも「溢れる」というのが、見えないネットの世界で充満しているこの現象に相応しいのかわからない。どんな器からどんな溶液が溢れているのか。
みんながみんなお互いの揚げ足を取り合って、言葉の誤謬を悪用して、駆け引きとすら呼べないくだらない応酬に躍起になる。あたかもそのやりとりを制する者が、国民の総意になるとまで言いたげに。自分の意見を世間の意見に変えて、相手を言い負かしてデカイ顔することの何処が楽しいのか。どんなに建設的で立派な意見を世間に示したって、それを振りかざして世間の先頭に立とうと思っている時点で、愚かでしかないと思う。
そんなことよりも昨晩のドラマ「向かいのバズる家族」の展開の方がよっぽど面白い。
ここまで4人の家族がそれぞれのスマホの中で抱えていた火種が、先週の助走を経て、今週になって大炎上する。そのスピード感と説得力がすごい。役者陣の演技力もさることながら、脚本が素晴しい。
なんせ「家族解散」という強烈なパワーワードを成立させてしまった。親子じゃなくなるでも夫婦じゃなくなるでもない。「家族」でなくなるのだ。4人で暮らす家族が1人と1人と1人と1人になるのだ。これほど重いことはない。
解散ってことだから、片付けも一人分でいいわね
直後、母親演じる高岡早紀さんのこの一言が家族解散という想像しづらい状況をわかりやすく明確にする。血のつながりでない、建前でいることをやめれば、家族という関係は解消されている。ごちゃごちゃながながと続かず、たった一言でこのシーンが終わる。無駄のなさ。一瞬で火だるまになった家族会議のシーンに時間を短く切り上げ、主人子が部屋に戻ることで余韻が程よく残る。家族解散という結構な無理難題を切り出しておいて、理想的なまとめ方。
今期1、2位を争ういいドラマだ。
その後に、木曜深夜のバラエティ。「勇者ああああ」を観る。
全登場キャラクターのバストサイズが言えるとか、アイス食べながら片手でスマブラしたり、双子の芸人を使ったゲームアプリの紹介を頭を使わずに観る。深夜のくだらなさ。
そんなでも、自分と意見のそぐわない役者を「三流」とこけおろした作家さんの滑稽さよりも面白い。どんなにいい作品書いたってその程度の人間だ。
では、こりゃまた失礼いたしました。