本、映画、演劇、美術、テレビドラマにラジオといろんな文化に触れたい好奇心。 コカコーラ片手にぱーぱーお喋りしています。しばらくおつきあいのほど願ってまいります。

AM1:00-3:00

茅ヶ崎のゆとりがコカコーラ片手にラジオのような独り語り

ガラガラ

 

どうもこんにちは。

 

一月が終わる。

1ヶ月前は、一年が過ぎるその速さを挨拶の常套句として、みんな身体的に感じていたのだが、12分割したうちの1が過ぎるとも、さほどの体感がない。

こうして、いくらか過ぎて、梅雨が終わる頃、半分過ぎたことを体感して、その速さが膾炙される。

バナナマンくらいだと思う。毎週のようにその速さを体感している人たちは。彼らは毎週のように時間が経つ速さに驚いている。

 

2年前に職場のアルバイトが就職で退職する時に、SABONのハンドクリームか何かを送った。

店員さんが気を利かせてくれて、紙袋を2枚つけてくてたのだが、一枚しか使わなかったので、余った一枚に小銭を貯めるようになった。

毎日、帰宅すると財布の中の100円以下、50円玉と10円玉、5円玉、1円玉を入れる。たまに、気が大きくなったときだけ、500円玉なんかも入れてみる。

目標金額や目的があったわけではないが、いつのまにか習慣になって、気がつくと紙袋の中は半分くらいが小銭で一杯になり、ずっしりと重たくなった。初めの頃は持ち上げて、重たくなった重量感に満足していたのだが、元はハンドクリームを入れるための紙袋、次第に持ち上げることすら憚られるようになってきた。いつのまにかこんなに重たくなっている紙袋に時間の過ぎる速さを体感した。

 

先日、その小銭を銀行に預けていくらになった数えてみることにした。

窓口に持っていくのは行員さんの手を煩わすようで申し訳ないので、ATMで入金することに。

一回の取引で入金できる枚数は100枚まで。紙袋いっぱいの小銭を全部入金するまでに15回の入金記録。

99円の記録はおそらく1円玉を99枚入れたのだろう。あと一枚入れれたのに惜しい。4500円なんて大きな記録もある。これは100玉45枚だろうか。あと、55枚も入れれたのにもったいない。欲張り過ぎて、100枚を遥かに20枚以上超えて、戻されたこともあった。硬貨を数えるガラガラという音が私のATMから常に聞こえる。

15回の入金の間、隣の人は入れ替わる入れ替わる。後ろには長い列。金曜の午後というATMが一番混む時間帯。

行員さんに利かせたはずの気がこんなところで裏目に出る。ネット詐欺の被害にあったハライチ岩井さんのトークを笑う相方澤部さんの笑い声をやけにうるさく感じる。

 

2年ほど貯めた小銭は17,223円になった。

特に使い道はないし、このご時世、使うような遊びもしづらい。

このまま貯金用の口座におとなしく眠るだけである。

 

帰って、財布を取り出して、同じ紙袋に23円を入れた。

また数年後、紙袋を持ち上げるのに憚られる重さになった頃、行員さんに要らない気を使って、後ろで並ぶ人たちの後ろめたさを硬貨が数えらるガラガラという音でかき消して、入金するのだろう。

その頃には、今回の分と合わせて、どこかに旅行に行けるくらいの世の中にはなっていて欲しい。

 

では、こりゃまた失礼いたいしました。