本、映画、演劇、美術、テレビドラマにラジオといろんな文化に触れたい好奇心。 コカコーラ片手にぱーぱーお喋りしています。しばらくおつきあいのほど願ってまいります。

AM1:00-3:00

茅ヶ崎のゆとりがコカコーラ片手にラジオのような独り語り

好きな役者と素敵な三人組

 

どうもこんばんは。

 

在宅無職も3週目を終えようとして、日に日に暇を持て余している。

 

とにかく、家で出来ることといえば、読書に、映画ドラマ鑑賞、昼寝、散歩。

どれもこれも人と関わらない。それが一番苦しいのだ。やっぱり会話は大事だな、と思う。

令和版「東京ラブストーリー」を観ては坂本裕二脚本との違いに身悶えてみたり、三谷幸喜さんの最高傑作連ドラ「総理と呼ばないで 」(私見では、古畑は優に越して、「やっぱり猫が好き」と肩を並べる傑作中の傑作)をみて、Netflixので映画を流し観る。読書の方は獅子文六老師著「七時間半 (ちくま文庫)」みたいな楽に読めるようなものから、戸山田和久さんの「教養の書 (単行本)」を読んで頭を働かせたり。

総理と呼ばないで DVD-BOX

やっぱり猫が好き2005 [DVD]

七時間半 (ちくま文庫)

 

教養の書 (単行本)

それからYouTubeでは春風亭一之輔師匠の上がるはずだった鈴本四月下席のトリを生配信するという企画も面白い。気怠そうなのらりくらりとでも斜に構えたザ・一之輔まくらもたっぷり、ネタもたっぷり。自宅で寄席気分、最高だ。一之輔師匠は亡くなった喜多八師匠を彷彿させる時がしばしばある。ゆったりと入っていくのに、噺に任せて聞き入っていると、気がついた時にはハイテンション。気怠いまくらの時の声量と声の張りとは打って変わって威勢が良くなる。好きなんだよな、この人。

生配信アーカイブ - YouTube

 

そんな中好きな役者の訃報が聞かれた。志賀廣太郎さん。

どんなちょい役も適役に思えて、代表的な役というののない、でも、出てくるとどれも人の良さが滲み出ている役が印象的な役者さんだった。

映画「あやしい彼女」で主人公の幼なじみ役を好演していたのが、私の一番お気に入りの志賀さんだ。この志賀さんを観るために、何度この映画みたことか。

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いい役者さんだったな。青年団に所属だったこともあって、平田オリザさんのツイートで知った。

 

さて、ちょっとしんみりした私は、会話したさに、流行りのZOOM飲み会をやったのだ。

これがまあ、楽しい。メンバーは高校の同級生2人と私でしめて3人。一人は地元で小学校の教員の女の子。もう一人は新卒で入社した人材派遣の会社を退職して、現在は実家に戻って日本語の先生をしている女の子。

 

私たちの中は、高三の夏の終わり、同じようなタイミングで失恋したり、恋愛のゴタゴタを抱えて、互いに共有していた。その当時の私たちにしてみれば、色恋沙汰なんか、そりゃもう大ごとで、人生の大半を占める出来事だと思っているんだから、それを共有したり、互いの悩み相談をしたりした仲の信頼関係は深い。いまだに色恋沙汰でもってなんかあれば連絡取り合うし、定期的に会う。

今回は私が暇すぎて、ZOOM飲み会をやってみたいと声をかけた。

はじめこそどうにも会話のテンポや変な沈黙が慣れなかったが、時間が経てば楽しくなってくる。画面越しでも表情の見える会話っていうのは、電話とは違う。言葉の零細さみたいものを感じる。

話題は近況報告から、最近会った高校の他の同級生、そして、昔話。

飲んで、たって私はアルコールじゃなくてコーラなんだけど、昔話をするってなんかちょっと情けない感じもするが、振り返って笑える時代を共有している人がいるということを認識できることが、どこか心強い。大人になるってそういう心強さから少しづつ離れていく寂しさでもあるような気がする。

 

私たちの関係をいう時にいつも思い出す3人組がある。

小泉今日子さん、渡辺真紀子さん、森口博子さんという3人組だ。

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お分かりだろうか?私の大好きなドラマ「最後から二番目の恋 」で小泉今日子さん演じる主人公の飲み仲間3人組だ。

最後から二番目の恋 〜なんてたってキョンキョン〜 - AM1:00-3:00

 

3人は会うと、仕事の愚痴、自分の近況、その嘆きを肴にお酒を飲む。おそらく、若い頃は上の世代に、自分がその世代になると下の世代のと、そんな愚痴で盛り上がるのだろう。話の内容が常に等身大だ。

先の同級生3人と会うときも、話の内容が少しづつ大人に、今の等身大の内容になっているような気がする。そして、昔の「あんたのあの時の男はダメだったよね」とか「本当に、あんたあの時あーしてればね」って笑える時代を共有する。

気負いしない楽な感じもこの3人を思い出す。

 

そんなことをおもって、我が家にあるノベライズ本をめくってみると、好きなシーンが目に入る。

それは中井貴一さん演じる和平が秀子、知美母娘から言い寄られるシーン。先日は母秀子(美保純さん)と、次の日は娘知美(佐津川愛美さん)と同じイタリアンレストラン「シーラス」に行くことになる。

知美と来た和平に、先日と同じウエイターは「いつもありがとうございます」と、意味深な挨拶をする皮肉なシーンがある。このウエイターのさらりと、でも、やっぱり和平の節操なさを皮肉るような言い方が好きだった。いい役者がやってるんですよ。

これが、先日亡くなった志賀廣太郎さん。

ワンシーンのちょい役だけど、私の大好きな志賀さんの一役だ。

 

では、こりゃまた失礼いたしました。