相模から湘南ナンバーへ
どうもこんばんは。
いきなり関係ないことだけど、常識はずれなことを「でいいの」という語尾で言い切ると、たちまち欽ちゃんっぽくなって説得力が増す。
歯磨きはリンゴ酢でするといいの。
バスはお金払わなくてもいいの。
金太郎は鉞じゃなくて三線を持つのがいいの。
どれもデタラメだ。でも、なんかその裏がありそうな気がする。
…そんなこともないか。
それでいうと同じようなものに、辻褄が合わないことでも、「まだない」で言い切ってしまえば文豪さながらの説得力がある。
車を買った。免許はまだない。
UFOに乗った。宇宙人はまだ見てない。
アメリカに来た。パスポートはまだない。
これはどうだろうか。
ちなみに、一番上の車のくだりは私自身のことだ。
免許は持っていないのに、友人から中古の軽を買ってしまった。免許は今後とる。
ここ、5年くらいずっと免許を取ろうと教習所を検索したりはするもの何だかんだ取らずじまいで過ごしてしまった。そうだ、車を買ってしまえば免許を取らずにはいられまい、ということで免許もないのに車を買った。
それでも って、今日は平塚の車検場まで来て、名義変更を済ませる。4月の1日までにこれを済ませないと、税金の請求が旧所有者の友人元に行ってしまうので、人様に迷惑をかけないためにも火急の用事だった。
年度末のせいかたった4つの窓口に大勢の人が集まる。書類を提出してから、事務員さんが確認して、パソコンで処理して、また呼ばれる。スマホと整理番号とを交互に見ながら、多くの人が自分の番号を呼ばれるのを待っている。事務員さんが番号を呼ぶ声がスマホを眺めて俯いている人たちの目線を一気に集める。自分でないことに気づいたほとんどの人たちがまたスマホに視線を戻す。なんだか同じ動きが同じタイミングで可笑しい。
みんなが無自覚でいるからなおのことだ。
そんな中、私は1人は本を読んでいる。とても場違いでこれも可笑しい。本に夢中の私は顔をあげるタイミングが他の人たちよりも遅れる。
車の名義変更なんて人生で初めてのことで、手続きの手順もとんと見当がつかない。一応ネットで調べて、必要なものを揃えて準備してみるも、やはり、実際に足を運んで書類を書いてみると、書き損じを事務員さんに指摘される。
今度は完璧に出来るように、なんて思ってもおそらくこんな機会はもう訪れない。人生の中で一生に一度のイベントが終わってしまった、と思うと切なくなるのはかなり大げさに言ってのこと。
さて、これから免許を取る。申し込みはまだしてない。
では、こらまた失礼いたしました。